無料ゲーム:艦隊これくしょん

モケーとエーガ 戦闘同人ブログ

模型と映画ネタ中心にアレしたりいろいろとゴニョゴニョ

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
05


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【裏切りのサーカス】観てきた

 【裏切りのサーカス】より原題通り『ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ』のほうが馴染みがあろう。だってハヤカワ海外文庫の巻末の『既刊本』ページに必ず出てた名前だもん。秋田書店コミック巻末の『手っちゃん』みたいに。 
ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)
(2012/03/31)
ジョン ル・カレ

商品詳細を見る

 映画観てて途中で置いてけぼりになりそうなことなど最近はめっきり減ったが、ひさびさにちょっとやばかった……。タルコフスキーの【サリファイス】以来の危機だったが、でもなんとか最後までついたったよ(笑)欧州のほうの映画はときどき油断ならないです。ハリウッドみたいに親切じゃないもんね。でもそこがイイ。このへん、かつてアメリカの監督フィリップ・カウフマンが「ヨーロッパ映画」を撮りたくて作った【存在の耐えられない軽さ】なんか、やっぱりヨーロッパ映画になりきれてないんだよね……。劇場で観た当時はけっこう難しい映画だ、背伸びしすぎた。と思ったものだが。ジュード・ロウ版の【スターリングラード】なんかもちょっとちゃうねん。

 でも【存在の~】は当時のボンクラアニオタに、ヨーロッパの奥の方にも第二次世界大戦後の近代社会が存在してるんだ、という妙な認識を与えた映画であった。その後アリステア・マクリーンのエージェント物小説を片っ端から読んでハンガリーとかあの辺のことをちょっぴり学び(笑)ピアーズ・ブロズナン版【007】を観て、古いヨーロッパのロケーションてやっぱなんだか好き、あと英国(はぁと)とさらに認識を新たにし……、
 ところがいっぽうで映画【ロシア・ハウス】はちっとも面白さが理解できず、ジョン・ル・カレの小説も一冊だけ読んだがご同様。題名は忘れたが結末はベルリンの壁で主人公が射殺されるやつだったような……。

 だから【裏切りのサーカス】もちょっと心配だったんだけど、幸い、今回は勢揃いしてるこわもての役者を観るだけでも楽しめるのだ。みんなハリウッド映画で仇役を演じたあげく主人公にぶっ殺される人ばかり。マーク・ストロング(【サンシャイン2057】【キック・アス】【シャーロック・ホームズ】【ジョン・カーター】の仇役)が最後まで生きてる、というだけでも観る価値はあろう。しかも小学校の先生。
 英国系の癖のある俳優はハリウッドでも人気だが、やっぱり起用のされかたが画一的というか、おもろないのだ。だが今回はのっけからジョン・ハート登場である。【エイリアン】でフェイスハガーにガバッとやられたりエレファントマンを演じさせられたりした苦労人である。最近は【ハリー・ポッター】にまで出演。
 そしていよいよゲイリー・オールドマン。スネイプ先生ことアラン・リックマンともどもハリウッドの『なんでも厭がらずやっちゃう人』ビッグ・ツーである。そういえばこの人たちもハリポで共演してるのだ。

 そんなゲイリー・オールドマンの勇姿
 レオン
gary_oldman.jpg
 フィフスエレメント
The-Fifth-Element-gary-oldman-22009604-458-320.jpg
 バットマンビギンズ
Gary-Oldman-TDKR-wide-560x280.jpg
 ハリポ
165166__Sirius_Black.jpg

 大英帝国は第二次大戦では張り切っていたが、その後はしば~らく弛緩していたようだ(やたらと強い戦車と珍兵器だけはせっせと作り続けたけど)。五月にドイツに勝ったばかりのチャーチルが七月の選挙に敗れたり、ロールスロイス・ニーンエンジンをソヴィエトにプレゼントしちゃったり、そのたるみ具合はハンパなかった。もとより社会主義シンパが大勢いる土地柄(王様や貴族がいた国はみんなそうだろうけど……)、貧乏な労働者が社会に台頭した時代であった。D・フランシスの60年代の小説読んでも主人公がミニ・クーパーを友達とシェアしてたり、当時の庶民のじつに慎ましやかな生活ぶりがうかがえる。
 WWⅡの借金しか残らなかったイギリスはソヴィエトスパイの良いお客様であったようだ。ジェームズ・ボンドがヒーローになったのは、スパイ天国であった英国ではそれがスカッとする映画であったからだと思う。アリステア・マクリーンの小説がデビュー作以外すべて「エージェント物」だったのも無理ないことなのね。荒唐無稽なスパイヒーローからもうちょい文芸的に上等な作品まで、国民がすべからく「スパイ物」に傾倒していたとは考えてみるとすごいことでっせ。

 で、その「もうちょい上等」なスパイ小説の映画化が【裏切りのサーカス】なのだが、地味な展開と絵造り、爆発アクションカーチェイス無しなのは、ハリウッド映画に飽きた人にとってはむしろ新鮮なので良しとして、時制の切り替えがトリッキーな演出と言うより単に不親切のようで、まっとうな映画批評でもそのせいでストーリー展開が分かりずらいと指摘されている(俺があたま悪いせいではなかったようだ)。

 要するに
 今どき珍しく原作に眼を通すことでより理解が深まる映画であろう。それ無しでは★★★くらいの映画なので、いずれ映画専門チャンネルで吹き替え版放送するまでに原作読んどかないとね。
【映画パンフレット】 『裏切りのサーカス』 監督:トーマス・アルフレッドソン キャスト:ゲイリー・オールドマン、キャシー・バーク【映画パンフレット】 『裏切りのサーカス』 監督:トーマス・アルフレッドソン キャスト:ゲイリー・オールドマン、キャシー・バーク
()
不明

商品詳細を見る

テーマ : 映画レビュー    ジャンル : 映画


Comments

 私の周囲でも賛否両論、というか私を除いて全面肯定派がほとんどいないこの映画。クレームは「分かりにくい」の一点に集中しているようで。
 
 この映画のテーマは「覗き見」。我々観客はスパイたちの窒息しそうな心理戦を「覗き見」し、その範囲で何が行われているかを精いっぱい推理するしかない。むしろ、「何が起こっているのか敢えてよく分からなくしました」というのが製作者側の意図ではないかなあ。

 暗く、寒く、単調な画面が続く中、突然暴力がほとばしり出る。その「溜め」と「爆発力」のコントラストがこの映画の神髄とみましたぞ。

 「ゴッドファーザーパート2」も「ワンス アポン ア タイム イン アメリカ」もこの映画の比じゃないぐらい分かりにくかったと思うんだが、特にそういうクレームはなかったよねえ。
 うーむ、やはり昔に比べて映画を理解しよう、行間を読もう、という姿勢は希薄になってきてるんですかね。なんせ邦画なんぞ予告編で「この映画はぜったい泣ける(感動作、じゃなくて)」とか保証してあげなきゃならないご時世ですから。
 ちょっと気を抜くとイギリスか東欧の場面なのか分かんなくなっちゃいますから、途中でめんどくさくなるでしょう。オチもパーティーのアイコンタクトと狙撃時の涙だけでコリン・ファースとマーク・ストロングがホモダチだったと悟れるかどうか。越後屋さんの解釈でたぶん正解でしょうが、人を選ぶ映画になっちゃいましたかね。


 で、原作を読んでみますと軽く書いてみたのはいいけど、アマゾンレビューによると新訳版はひどい出来らしく酷評の嵐……菊地光訳の古い版を捜さないとダメみたいです。今どきそんなの神保町にしか売ってませんよ。なんかいろいろとすんなりいきまへんな(笑)
 バカは置いてけぼりにする映画がもっと増えた方が世のため、人のため。
 今の世の中、自分のパープリンを棚に上げて「分からないのは送り手の方のせい」と決めつけるのがブームだからね。これでは作品の質は劣化するばかりですよ。
 
 そういえば最近の子はいろいろ食べて口内調理することが出来ないとかどっかで読んだけど、自分で考えて味わってみる試みをしない、ネットかなんかで誰か権威筋のいったことしか理解できない風潮がそこらじゅうで見受けられますね。分からないものはテキスト漁って分かった気になる。でもそういうのは自分の読みたい文脈しか読まないから脳味噌は働いてない……。ゆとり教育の弊害だかなんだか知らないけど、ダメージは思ったより深刻です。誰か、ビートたけしあたりが、バカでいるのは恥ずかしいことだと羞恥心を煽ってくれればいいのに。

Leave a Comment


Body

プロフィール

 ながと

Author: ながと
今年こそ無慈悲に……いやそれだと狼少年みたいだからやめよう。

月別アーカイブ
FC2カウンター
 
ブログ内検索
 
 
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。