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モケーとエーガ 戦闘同人ブログ

模型と映画ネタ中心にアレしたりいろいろとゴニョゴニョ

 
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『老人と宇宙(そら)』シリーズ完読

 ひっさびさに本ネタ。第一作『老人と宇宙(そら)』をジャケ買いして四年。21世紀版『宇宙の戦士』というアオリ文句に無駄な敵愾心を燃やし、作者が同い年というのに引っかかり、しぶしふ読んだのが四年前だが、まさかシリーズが続刊するとは思いもよらず。

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)
(2007/02)
ジョン スコルジー

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 早川文庫の海外SFシリーズもいまでは翻訳作品の半数以上がラノベ状態で、アメリカ若年層のゲーム好きおたくの需要を満たすだけの、安っぽいミリタリー冒険戦記物ばかりになってしまった。これは87年【スタートレックTNG】の大成功以来の流れである。
 ハードコアSFの需要はもはや日本国内には存在しないので、かつての大御所の最新作はほとんど翻訳されないが、そもそも海の向こうの大先生作家の皆さんも執筆してるのやら……

 いまは全世界的にSFが書きにくい情勢だ。なんせスイスの超大型ハドロン衝突器セルンでは宇宙開闢の謎が解き明かされるかもしれず、大統一理論の完成は王手寸前、しかも宇宙の75パーセントは謎の物質とエネルギーで構成されており、そのおかげで宇宙膨張は年々スピードアップしているのだが、頭の良い科学者の誰もその正体が分からないのである。えっ?スゲくない?ホントに謎のエネルギーが実在してるんだよ!?
 だがそれだけにSFに取り入れるには手に余る代物……だいたい、最先端の量子力学は本職の科学者でも放り出すほど難しいという。SFに取り入れるのも当然難しすぎ。

 いっぽうで宇宙はは携帯の普及やGPSといった技術を支えるための場所で、国際宇宙ステーションは夢と冒険の場ではなく日々生活の延長線上なのだ。SF、とりわけ宇宙物が書きにくいのも無理はない。スペースオペラばかりになってしまうのは、それが内容的に無難だからだ。

 そんなSF氷河期。『老人と宇宙』はヒューゴー賞候補となり、星雲賞も受賞したが、それほどの内容か!?というのが正直な感想でした。
 上記の新スタートレック以来、アメリカSFも変わってしまった。『2001年 宇宙の旅』のような人間の理解を超えるなにかを描写する、といった活きのよい作品は影をひそめ、登場人物も異星人も現代アメリカを反映した(つまり欠点はあるが配偶者と子供を愛する人々みたいな)共感可能なキャラばかりになってしまった。口当たりはよいが悪く言えば陳腐。異星人はみんな英語を解するので、登場人物(のアメリカ人)は、彼らの大好きなディスカッションと丁々発止の取引によって相手を手玉に取る。そこにセンスオブワンダーの入り込む余地はない。

 ジョン・スコルジーのこのシリーズもその範疇に収まり続け、アイデアSFとしては見るべきところがないのだがディックさんが「面白いから読め」ってつぎつぎ貸してくれるもんだから読んださ(笑)三巻目読了時点でもうぜったい読まんと誓った直後に四巻目が発売……『ゾーイの物語』
ゾーイの物語 老人と宇宙4 (ハヤカワ文庫SF)ゾーイの物語 老人と宇宙4 (ハヤカワ文庫SF)
(2010/09/25)
ジョン・スコルジー

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 全シリーズの主人公だった緑色じじいの義理の娘を主人公に据え、三巻目を別の視点から物語ったというシリーズ最終巻(だよね?)だがセンスオブワンダーがなく登場人物がみな現代アメリカ人という物語にも利点はある。感情移入がしやすく、従って本書の結末はホロリとさせられるのだ。
 訳者あとがきにも書いてあるが、このシリーズでホロリとさせられるとは思いもよらなんだ。主人公と友達の女の子のセリフの語尾が「~ね」で終わるのが読んでてだんだんうざくなるのを除けば、シリーズ中いちばん面白い。お奨め。

 だけど21世紀版『宇宙の戦士』っていうアオリ文句だけはやめて、関係ないから。


Comments

【老人と宇宙】面白いじゃん!!ディアスです

死にかけ集めて戦場で再利用ってアイデアがセンスオブワンダー。
スコルジーはユーモア小説志望で、そのためか仲間と交わされるウィットな会話の内容・タイミングが抜群で、キャラに深みを与えてる。
このあたりが他のSF作家と一線を画するトコかな。
大御所な作家もキャラ造形はヘタクソだから感情移入する前に読み終わっちゃうコト多いし。

最近テレビ見てると【キックアス】の音楽が使われてるコト多くて気が散るディアスでした
 まあスイスイ読めておもろいけどよ。おらグレゴリー・ベンフォードとか、読むと胃もたれするのが最近ないから不満なんだってばよ。
 とはいえヒューゴー賞候補やけんね。本国でもトップに近いのは確か。でもどっかの書評で『機械の体をタダでもらった老人が伝々』という解説読んでちょっと笑っちゃったんだよん。
 ウイット&ユーモアを味わいたいならSFよりフツーの文芸作品のほうがたくさんあるにょろ。

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今年こそ無慈悲に……いやそれだと狼少年みたいだからやめよう。

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